貧しい人への暴力

貧困の問題はなぜ解決し切らないのか。

多くの人々が1日2ドル以下での生活からなぜ抜け出せないのか。 これまでの貧困に対する努力は、それに見合う成果が十分に出し切れていないと捉えられるのはなぜか。

貧困の隠れた理由について、NGO団体IJM (International Justice Mission)の創設者であるゲーリー・ホーゲン氏は講演会TED Conferenceで次のように語りました。

貧しい人に物やサービスを与えても、暴力による虐待を制止できなければ、長期的に成果が上がらず失敗に終わるのです。

当然、暴力にあう人間は、立場の弱い貧困にある人々です。

現地には法律や警察機関もあります。しかし、貧困地域で警察に守られるのは、裕福で警察を雇える人々だけなのです。

「貧しい人は、しかたがない。」

これが、現地だけでなく、世界中に蔓延している暗黙の了解なのです。

私たちISMは、この風潮を変えていくために立ち上がりました。

暴力による虐待は、世界中どの文化でも、あってはならないのです。

我々のミッションと活動の意義

私たちは、

「貧しい人々に対する暴力による虐待を無くす」

というミッションに取り組みます。

これまでに多くの実績を残し、経済的にも人的にも資源のある団体が他にたくさんあるのに、なぜ我々が新たに貧困の問題に取り組むのか。

それは、「貧しい人々に対する暴力による虐待」という課題は、これまで見過ごされてきてしまったものだからです。

この課題に中心的に取り組む団体は、実は世界的にも少ないのです。

具体例をあげます。

例えば、ある団体は、「貧しい地域の人々の学習環境を整えるために、学校を建て、勉強を行うのに必要な文具を揃え、教師を配備し、それが完了」すれば、おしまいなのです。

その後、学校に行けなくなってしまう子どもが出る場合があります。理由は、「学校が遠くて、危ないから」です。

そうした場合にとられる解決策は、「もっと近くに学校を作る」です。お気付きかと思いますが、その繰り返しでは、根本的な解決には至りません。

根本的な解決のためには、

「犯罪を抑止することのできる警察機関の整備」

を行う必要があります。

残念なことに、こういった活動は全国的にも、全世界的にも少ないのです。

実際、寄付される財源の1%も犯罪を起こさせないための活動には使われていないとも言われます。

今、世界では、貧しい人々のために、「犯罪を抑止することのできる警察機関の整備」をする必要性が認識され、重点が置かれつつあります。

私たちも、多くの人々と協力し、この問題に取り組んで行きたいと思います。